どんな話か予備知識もゼロで、片っ端から観ていて、
ジャンルもバラバラ。
『ハート・ロッカー』
『アリス・イン・ワンダーランド』
『タイタンの戦い』
『運命のボタン』
『ウルフマン』
『グリーン・ゾーン』
この中では、「ハート・ロッカー」がかなり、よかった。
とても女性の監督が撮った映画とは思えない硬派な映画でした。
イラクに駐留するアメリカ軍の爆発物処理班の、
緊張感あふれる爆発物処理の現場をリアルに描いた作品。
「グリーン・ゾーン」もイラクに駐留するアメリカ軍の話で、
マット・デイモン演じる下級准尉が、
大量破壊兵器を探す任務に就いているのに、
なかなか大量破壊兵器が見つからず、
疑問に思い真実を追求していく話。
マット・デイモンのボーンシリーズが好きなので、
ボーンと同じマット・デイモンとポール・グリーングラス監督、
という組み合わせだと知り、張り切って公開日に観たけれど、
ちょっと想像していたのと違っていました。
マット・デイモンはボーンの時よりさらにパワフルな、
ムキムキ兵士になっていた。
でも賢い人役が似合うよなぁ、とつくづく思いました。
だけど、その「グリーンゾーン」は、最前線でのボーンたちの動きは、
手持ちのビデオカメラで撮ったような映像で、速くて、荒くて、
そこがリアルを超えたリアルとか言われていたけれど、
やり過ぎ感があって、私は着いて行けなくて。
なんかこれ、じゃ映画じゃないよと思ってしまいました。
「ハート・ロッカー」でも、
手持ちのビデオカメラ撮影っぽい場面はあったけれど、
そんなに激しくなくて許せる範囲内。
それでも酔った人がいたらしいのに、
「グリーン・ゾーン」はさらに手ブレが激しい映像が多かったので、
確実に酔う人が出るだろうなーと思ったら、
映画館の帰りのエレベーターを待っている時に、
「なんか映画観て酔ってしまった、気持ち悪い・・・」
と言っているおばさまがいたほど。
私は車酔いとかもしたことがないので、
どちらの映画でも酔ったりしなかったけど、
ダメな人はダメだろうなぁと思われます。
どちらもアメリカ軍の兵士達の現場の過酷さを描いているけれど、
こんなに悲惨な現実なのに、戦争って終わらない。
「グリーン・ゾーン」では、
大量破壊兵器の存在こそがこの戦争の大義名分だったはずなのに、
そんなものはなかったということを、隠したいがため?
その事実(真実)をアメリカ軍上層部が捏造したという話になっていて、
とすると、アメリカの大義名分はなかったことになるのに・・・。
こんな映画、作っていいの?と思ったけれど、
原作はワシントン・ポストの記者のノンフィクション小説とか。
ええええっー、この話、ノンフィクションなのー?
ノンフィクションってことは、フィクション(作り話)じゃないってことよね、
ってことは、本当の話ってことよね?
だとしたら、アメリカって怖い・・・。
思わずwikipediaでノンフィクションの意味を調べてしまいました。
ノンフィクション (Non-fiction) とは、史実や記録に基づいた文章や映像などの創作作品。また、その形態。ドキュメンタリーやインタビューなど多肢にわたる。製作上の綿密な調査や取捨選択など作成者の独自色が出る。
まぁ、史実に基づいたとはいえ、創作作品なので、創作よ、創作。
でもこんな映画観たら、これが真実だと想像するのは難くない。
とにかく、イラクの通訳の男が言うセリフが印象的でした。
自分の国のことは自分達で決めたいって。当たり前のことです。
間違った戦争だったのだ、と言っているような映画なのに、
アメリカという国はこんな映画を作っても許されるのか・・・。
(戦争に正しい戦争なんてないはずだけど。)
なんて自由なんだろう・・・。
「自由の国、アメリカ」だもんなぁ。
ラベル:cinema