2008年05月16日

仏像にうっとり。。。

久しく美術館へ行っていなかったなぁと思って、

ずっと気になっていた福岡アジア美術館で開催されている

「ガンダーラ美術とバーミヤン遺跡展」を仕事帰りに見に行きました。

福岡アジア美術館は夜8時まで(入場は7時半まで)開いているので、

仕事帰りに観に行けたのです。まるで海外の美術館のようです。

日本の美術館はたいてい夕方の5時までのことが多いので、

夜8時まで開いているとは、仕事帰りにでも行けるので素敵です。



パキスタンやアフガニスタンの仏教美術、仏像や仏頭、

それはもう美しい仏像がたーっぷり並べられていて、

それも、損傷の少ない美品ばかりのようでした。

金剛力士像のような猛々しい美しさではなく、

中性的で魅力的な仏像は、どれもしっとりと落ち着いた佇まいで、

そして何より、超ハンサムなのです。

知らなかったぁ。仏像がこんなにハンサムだっただなんて。

ギリシア彫刻に負けず劣らずといった感じです。

どれだけ見ていても見飽きることがありません。

そしてそのハンサムな仏像は、穏やかな表情なので、

見ているこちらまで心穏やかな気分になります。

仏像.jpg

仏像には作られた時期によって、

目を開いている仏像と閉じている仏像があることなど、知らなかったことばかりです。

仏陀の一生に沿う展示でもあり、とても面白かったです。



そしてもう一方のバーミヤン遺跡の展示ですが、

wikipediaによると、バーミヤンは、アフガニスタンのほぼ中央部、

カーブルの北西約240 kmに位置する、バーミヤーン州の州都だそうです。

バーミヤーンはハザラジャート最大の都市で、

ユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録されているバーミヤン渓谷の文化的景観と

古代遺跡群で名高く、アフガニスタンの観光の目玉のひとつのようですが、

タリバンに破壊されてしまいました。

そのバーミヤン遺跡を紹介するパネルも、合わせて展示されていました。

もう破壊されてしまった遺跡なので、破壊される前の写真や、

日本の研究者による発掘調査の資料などで構成するしかないのですが、

やはり写真は資料だけでは物足りない印象です。

ですが、90分近くあるバーミヤンの遺跡のビデオが、

何気に面白くて、というのももう破壊されてはいるけれど、

CG技術で破壊前の像、さらには破壊される前どころか、

もっとさかのぼって仏像以外に大きな涅槃像があったということなどまで

映像化してあって、歴史をさかのぼった旅が出来て、とても面白かったです。

今でも遺跡で暮らしている一家族がいて、彼らの生活を紹介してありました。

彼らは貧しく、子供たちは学校にも行けないのですが、美しい絨毯を作っていて感動です。

子供たちは小さいながらも、

新しい模様(オリジナルな模様)が入った絨毯は、高く売れるので、

新しい模様にチャレンジしていて、素晴らしい創造意欲です。

3−4ヶ月かかって1枚の絨毯を作りあげて、2000円にもなれば上等だとか。

信じられない、あんな美しい作品がたったの2000円とは。

ちょっと複雑な気持ちになりました。

仕事帰りに行ったので、閉館時間まで時間が足りず、

90分のうち60分分ぐらいしか見る事が出来なかったのが心残りです。

このビデオを見れただけでもこの展覧会に来た甲斐があったな、と感じました。


■5月18日(日)まで、福岡アジア美術館で開催中。

posted by アンジー at 02:26| 福岡 | Comment(5) | TrackBack(0) | architecture: 建築/美術館/椅子 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
アンジーが仕事するの?
Posted by BlogPetのスティーグリッツ at 2008年05月16日 09:54
>スティーグリッツ
アンジーも仕事してるってば。

高校のときの仏教の教科書にも載ってたよー
ハンサムかどうかとか考えたことはなかったけど・・・
確かに、ガンダーラ美術(仏像)はギリシャ彫刻よりも見てて落ち着くかもねぇ。
ギリシャ彫刻で彫られた神様たちは人間くさいけど、
仏像はなんせ「悟りを開いた者」ですからのぅ。

美術展の詳細見てたら、
『館内音楽・音楽監修:タケカワユキヒデ』って、ガンダーラか・・・
Posted by moko at 2008年05月16日 12:58
うふふ、スティーグリッツにもツッコミをありがとう!

仏教の教科書見ても、私も仏像がハンサムかどうかなんて、考えたこともなかったねぇ。
ギリシャ彫刻と違ってやっぱり悟りを開いた仏様の像は、俗っぽくないのよね。

そう、展示室の隅に大きなスピーカーが置いてあって、スピーカーの近くに人が来ると、タケカワユキヒデ監修の音楽(インストゥルメンタル)が控えめに流れていたよ。
ガンダーラ〜♪ガンダーラ〜♪はなかったけどね。。。
Posted by アンジー at 2008年05月16日 14:52
素敵な1日だったようですね!
地下鉄の駅にバーっと美しいポスターがあるのは
いつも見ています。
仏像にもいろいろとあるんですね〜。
仏教もいろいろとありますからね。
心が落ち着かれましたか?^−^
Posted by at 2008年05月17日 22:48
そうあのポスター美しいですよねー。
私も地下鉄の駅でいつも見ていて、
あのポスターも欲しいなぁと思ってしまいました。
美術館へ行った日は、
最後の閉館時間までビデオを見ていたので、
展示から出たときは、すでに売店は閉まっていて、
ハガキ一枚買えませんでした。

でも、とても心が落ち着き、よかったです。
不思議な美術展でした。
Posted by アンジー at 2008年05月18日 17:25
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